ここは天満浦。
三重県尾鷲市、天狗倉山(てんぐらやま)の南麓にある漁師町。
わたしたちの宝物。
目の前に広がる、キラキラと光り輝く海。
天狗倉山の大自然と、広がるみかん畑。
漁師たちが網を引きながら歌う歌。
沿道に天日干しされたひものを狙うカモメたち。
朝の港。
夕暮れの港。
磯の香り、黒潮の風。
船のエンジンの音。
みんな、わたしたちの大切なもの。
ここは、わたしたちの大切な場所。

天満浦の住民のほとんどは「よそ者」
地元の人が少ない不思議なところ。
外からやってきた人がどんどん定着し、新しい地元の人になっているんです。
住んでしばらくしたら、もう天満の人間。
そんな人たちが自分たちの地元を快適に暮らせる地域にしようと頑張ってきた歴史があり、
そこから自ずと『天満浦百人会』は生まれました。

大正14年に建てられた天満荘は、紡績会社社長の別荘だったそうです。
戦後は電力会社の保養所になりましたが、平成21年度中に取り壊しの話が。
幼い頃から『お城』と呼んでいた、建築物としても価値のある天満荘を残したい。
昭和19年におこった東南海地震による津波被害の経験から、標高の高い場所に炊き出しや宿泊などができる防災拠点として、天満荘を残したい。
そして百人会が天満荘を自費で買い取りました。